義父が亡くなった。
1ヶ月前の通夜の夜。
葬祭会館に泊まる夫や義兄、甥っ子のリクエストで
ハイボールやら酎ハイやらを夜中のコンビニに買いに行った。
そこら辺中の桜が満開でボワっと明るい。
雨の夜。
夜中に喪服のおばちゃんが入って来たもんだから、店員さんは一瞬ギョッとしてたな。
夜中でも明るいコンビニ。
その明るさといつも通りの陳列棚に日常を感じ、なんだかホッとした。
レジで店員さんに「お疲れ様です」と、労いの言葉を頂く。全然知らない人。コンビニを出る時涙が出てきた。
夜遅く娘と帰宅すると、真っ暗なリビングから
ラッピがガタガタ走る音が聞こえる。
真っ先にきつくてたまらない喪服を脱ぎたかったけど、まずケージから出してやろう。
たくさん撫でてやって、私が癒される。
午前中、棺桶を自宅から葬儀場へ移動する時、
義父が可愛がっていた飼い犬がけたたましく吠えた。
かと思ったら、クゥーンクゥーンと悲しげになったり。
動物って、スゴイ。
その哭き声にみんな涙が溢れた。
家族で集まるたび
「ひろちゃん、飲め」
って、よくビールをついでもらったなあ。
結婚前から夫の家族は私を「ひろちゃん」と呼んだが、お父さんにそう呼ばれることが1番うれしかった。
大事にしてくれてありがとう。お父さん。